2018年はジタハラ(時短ハラスメント)地獄!?

”働き方改革の陰で「時短ハラスメント」(ジタハラ)が広がってはいないか” 

このようなことが囁かれています。

「時短ハラスメント(ジタハラ)」という言葉は、相手の立場を考えず、時短を強要しすぎること。

ジタハラを助長する?!「同一労働同一賃金」の問題

同じような働き方をしていれば同等の賃金を支払う。これが「同一労働同一賃金」の考え方です。

「同一労働同一賃金」は「働き方改革」の目玉政策であり、厚生労働省は2019年に施行するスケジュールで調整に入っています。(中小企業は一年の猶予期間をもうける)

しかし、この制度は「ジタハラ(時短ハラスメント)」を増やす大きなきっかけにならないかと危惧しています。

日本において「働き方改革」がなかなか進まないのは、「仕事に人をつける」欧米のジョブ型ではなく、「人に仕事をつける」メンバーシップ型労働をとっている日本企業がほとんどだから ということがあります。

あらかじめ仕事の内容を決めてから雇用契約を結ぶのが「ジョブ型」の基本。欧米のこの思想を真似れば、一企業における雇用維持は限定的にならざるをえません。

「仕事に人をつける」わけですから、外部環境の変化、企業側の都合により、その仕事がなくなれば、その「仕事についていた人」も不必要(解雇)と言われる可能性がある。

欧米の、この「就職型文化」を引きつかず、日本の「就社型文化」のまま「ジョブ型」に移行したら、どうなるのか? 想像すればわかることでしょう。

文化というものは、そう簡単に変わるものではありません

日本企業は、一度雇用した人を大事に育てる文化があります。

だから離職率の低い企業を「ホワイト企業」と名付け、多くのメディアが讃え、紹介するのです。

たとえ時代の変化とともにその仕事がなくなったとしても、配置転換や人財教育などをほどこし、新たな仕事に適用させようと努力するのが日本です。

この文化のよさは、外部環境の変化に対し、スピーディに適応できることだと私は考えています。



企業の現場では、過去とは比較できないほどのスピード感で変化を求められています。

たとえば新しい事業を起ち上げたとき、どのような「仕事」がその事業に必要であるかを事前に確定させることは難しく、常に形を変えながら定まっていくものです。

どんな大企業であろうと、時代の変化についてこられない企業は淘汰されていく時代です。

ところが、「同一労働同一賃金」の発想を取り入れ、仕事単位で雇用契約を結べば、「契約になかった仕事はやりません」「私の仕事の範囲を超えている」と主張する人が増えることは確実。同じ仕事を単純に毎日やっていれば過ぎていくような時代ではないのに…。

「同一労働同一賃金」が浸透すれば、当然「それは私の仕事じゃない」と主張する部下が増えます。

したがって、上司は組織の目標を達成させるために、環境の変化によって生じた「新たな労働」を自分の手で進めなければなりません。自然と労働時間は増え、現場を知らない管理部門からの「ジタハラ(時短ハラスメント)」に遭う可能性が増えるのです。

時代はどんどん変化しています。

だからこそ、労働も、制度も、人の価値観も、求められるのはフレキシビリティー(柔軟性)。柔軟な発想が、ジタハラ(時短ハラスメント)などといった、あらたなハラスメントをなくし、真面目に働いている人を守ることに繋がります。

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